埴輪はどこかへ

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公共交通で巡る台湾の街並みとグルメ旅[第2編]

本質的な繁栄とは。

 

前回記事のあらすじ

公共交通で巡る台湾の街並みとグルメ旅[第1編]

桃園空港から、中壢、桃園、鶯歌、三峽、板橋を経由して台北市内まで進み、宿泊しました。(ぜひ合わせてお読みください)

haniwatraveler.hatenablog.com

本編

おはようございます。台北市内からスタート。

台湾は朝ご飯を外食する文化が根付いているそうで、早朝から多くの店が営業しています。代表的なメニューとしては、漢堡(ハンバーガー)、三明治(サンドウィッチ)、蒸包、蛋餅などがあげられます。

さすがにシェアしました

今回は宿の近くだったので圓山老崔蒸包の小さい肉まん(10個で90NTD)、早點回家の蛋餅(45NTD) をテイクアウト。朝食料理店はバーガー系や蛋餅のお店は作り置きをしないので提供まで割と時間がかかる傾向にあります。おそらく出来立てアツアツであることに価値が見出されているのでしょう。もっちりして自然な甘さで美味しいです。圓山老崔蒸包は小籠包ではなくて小さい肉まん。目の前で凄まじい勢いと手際で包まれる肉まんは皮がふかふか、タネはジューシーです。

 

[10]内湖幹線 大同小路(晴光市場)→二二八和平公園

 

幹線系統は均一運賃なのか降りるタイミングと別のタイミングでタッチしている人が多数。他の乗客や運転手に中国語でカードの取り扱いについていろいろ言われましたが全く理解できず。どうすればよかったのか。

 

平日の午前中は総統府の一般公開が行われており、パスポートの提示と手荷物検査を経て総統府の一階にある博物館、郵便局、グッズショップが利用できます。パスポートを預けるとちゃんと日本語の音声ガイドがついており感動。いっぱしの日本国内の博物館のものより流暢で内容の濃い案内が聴けます。

どこまで写真撮影可だったのかよくわからないので、ここではこの写真で失礼。

ちなみに入口がわからなくて一周してしまいましたが、北西の隅にあります(他の場所から入ろうとすると確実に御用になるはずです)。

 

[10a] 徒歩 総統府→中正紀念堂

 

少し距離がありますが雰囲気も良いので歩くことに。総統府の表側は官庁街。迎賓館や台北府城の東門があります(おしゃれ地区の東門とは結構離れていて、今回はそちらまで進めず)。

中正紀念堂の前の自由広場は真に日本にはない空間づくり。強い日差しが刺さりますが、その壮大さにシャッターが止まりません。

 

そうこうしているとちょうど衛兵交代式の時間になりました。銃剣を床に突き立てる音が大空間にこだまします。

[11] 系統不明 捷運中正紀念堂站(愛國)→博愛路

さっき歩いた距離ですが暑いし安いのでバスに乗りました。

いい絵面!(自画自賛

昼食は1日目夜に引き続き西門で。梁山泊小籠湯包で小籠包7個と酸辣湯のセット(120TWD)。地元の方は蒸包系料理には酸辣湯を合わせるのが定番のようですが、やっぱり酸辣湯はクセがあるので、苦手な方は豆漿セット(105TWD)が良いでしょう。

 

小籠包は皿にぎっちりと並べられており、某有名店のものよりも大きく肉汁もたっぷり。これでかなり満腹になりました。

[12]臺北客運 965系統 中華路北段→九份老街

バスレーン側ではなく道端で待とう

超有名観光地の九份に向かう高速道路経由の路線バス。海外からの観光客も多いので、三峽から板橋のバスとは違い割と観光バス仕様のもので来ました。座席定員制でかなりカツカツ。凄まじく遅延してきたうえ捷運北門站では積み残しを起こしていました。乗れなかった場合は、一般道部分(瑞芳火車站から先)は立ち席もOKかつ一般路線バスもあるので瑞芳まで臺鐵で先回りするのが吉でしょう。

運転手はシートベルト着用の案内や九份の到着案内を7、8ヶ国語肉声で行っていました。カセットテープを入れないあたりが意地ですね。

北門站を過ぎるとすぐに都市高速のようなものに入ります。その後ちょこまか動いて台湾の大動脈国道1号線へ。快調に飛ばしたのち瑞芳火車站からは延々と坂を登って九份に到着です。

 

九份は日本人がよく訪れるため多くの商店が日本語の看板を用意していました。勾配があり狭く見通しが悪い上に(平日昼なのに)あまりにも大量の観光客が投入されていて真っ直ぐ進める雰囲気ではありませんし、食べながら歩けるほど生易しい人流でもありません。そのままいても何もできない(し物価が相対的に高い)ので有名な階段を登り下りしてさっさとバス停に戻りました。

混雑したところで満足いくように事を運ぶのは困難です

[13]基隆客運 1062系統 九彬老街→松山車站(八德)

九份のバス停ではまた積み残しそうな量の乗客が待っておりヒヤヒヤしましたが、1062系統は相対的に不人気。乗っていた客も半分ぐらいが瑞芳火車站で降りてしまいました。先程の965が急行だとすると1062は準急のような扱いで、より遅いタイミング(暖暖あたり)で高速道路に乗り、より早いタイミングで高速道路を降りて、松山から乗降が可能になります。田舎のロードサイドの車窓もそれなりに面白かった。

 

[14]台北捷運山新店線 松山→中山

[15]台北捷運 淡水信義線 中山→關渡

案内板が日本そっくりですよね



地下鉄は定刻に来ることとそれなりに速いことだけが取り柄で、バスよりも高額で景色も見えないので台北の観光ではもったいないなと思った次第です。ただ淡水信義線の民権西路より北側では高架区間ですしその部分はバスで移動するにはあまりにも距離が長いのでMRTでいいとは思いますが。末端に向かっても全然乗客が減らず、ひたすらすし詰めのまま移動です。

 

[16]淡水客運 紅13or紅22 慈濟志業中心→捷運關渡站→渡船頭[八里] 

捷運關渡站を出るとバスに大行列ができていたので、Google上でバスの始発地と表示されていた慈濟志業中心のバス停に向かいましたが、全然目的の時刻表がバス停に書いてありませんでしたし、Googleに表示されるルートだと車線を逆走することになってしまいます。しかも路の反対側にあるバス停は別の名前です。困惑しましたがとりあえず求めていた系統番号のものが来たので乗ってみると、捷運關渡站を経由した時点でほとんどの乗客は入れ替わりましたが、一応そのまま八里に向かうことができました。捷運關渡站の前は狭くて折り返しできないので終点付近がラケット型になっているということだと思います。

 

關渡大橋を渡って八里へ。少し露店が出ている感じでしたが、オフシーズンなのかそこまで活気があるわけではありませんでした(普通に生活している人が多そうな感じ)。

 

[17]順風航業 Blue Highway 八里渡船碼頭→淡水渡船碼頭

海外で公共交通としての船に乗ったのは初めてなので興奮。架橋できないほどに広がった大河の河口部を横断する渡船で、事前の情報では正確な時刻表はなく15分おきとありましたが、実際にはもう少し頻度は低そうです。屋根はありますが窓もなく開け放たれたフェリーには、川面を滑る涼しい風が吹き抜けていきます。料金は34 NTD 、切符もICカードも同額です(ICカードリーダーは乗る直前にあります)。

こちらです

河口部ということもありかなり土砂の堆積が進んでいて多くの船が座礁した状態で放置されています。それほど大きくない船と、対岸の淡水の大都会のギャップが面白いです。ちょうど夕暮れの航海で、地元の方もスマホで写真を撮っていたりしました。

淡水に到着。風が強く寒くなってきて小腹が空いたので、なにか暖かくて甘いものと思って、円円古早味蛋糕で台湾カステラを買ったら超巨大でびっくりしました。90 NTD と相対的に安くないのでどうしてだろうと思ったら食パン1斤級の大きさがあります。でもとてもふわふわで軽いので半分ぐらいは一気に食べられてしまいます。飲み物もいらないぐらいしっとりしていて感動。

陸上から

箱みっちり入るとは

[18]淡水客運 紅26系統 小白宮(淡水分局)→淡水漁市

新しくできた淡海LRTに乗り継ぐためにフィッシャーマンズ・ワーフに向かいます。横浜沿岸部のような賑わいはなくひっそりしています。日本の地方都市にもありそうな空間。Lover’s Bridge など、世界のどこでも人間の考えることは同じだなあと思ってしまいます。

[19]淡海LRT 淡水漁人碼頭→紅樹林

近未来的なスカイブルーの路面電車に乗車。共用軌道区間では台湾とは思えないほどにのっそりと走ります(ブレーキだけはとても激しい)。専用軌道区間に入ると突然本気を出して、結構緩急のついた走りで面白い。高架軌道の部分は地面からすごい高いところを走っているところもありました。逆向きは混んでいたので、通勤の足としての地位は確立できているようです。

[20]台北捷運 淡水信義線 紅樹林→士林

士林夜市の最寄り駅が捷運劍潭站であることは割と知られている事実らしい(ではなぜ士林駅だけに日本語アナウンスを入れるのだろうか)ですが、北から来たのでまあ士林駅で下車。しばらくすると大南路まで出ましたが、凄まじい人波でまっすぐ進むことができませんし、あまりにも外国人観光客ばかりで地元密着感がないと感じました。出店もGoogleでみてもそこまで評価が高くないものが多く、一見さん向けの店が多いと判断し、フードコートがある方まで進まずに士林駅の方に引き返しました。

人を少なく写そうとしてもこれ

脇道ぐらいがちょうどいい

士林夜市から北に歩いて10分ぐらい、歩道の脇に少しだけ露店が出ているところの奥に薄暗い商店街が伸びています。そこをくぐり抜けると煌々と光り輝く半屋台の店先で、家族が忙しそうに鍋を振っています。

ちょっとこわい

ここにあるかという場所にあった光輝肉羹。肉羹米粉 (60NTD)は、八宝菜を固めの春雨のうえにかけたような料理。香辛料で驚き続けていた胃腸に優しい、日本人でも馴染みやすい料理だと思います。

 

[21]三重客運 606系統 士林→(宿の付近)

MRTの駅から宿は遠いので適当にバスに乗るなど。やはりバスはルートさえ把握できていれば歩く距離も減るしとてもありがたいものです。

翌朝は早いとわかっていたので適当にコンビニでおにぎりやパンを買ってさっさと寝てしまいました。人混みって疲れますね。でもいろいろ見返してみると実はこれもおいしそうだったかも!みたいなのが見つかるものです。絶対もう一回行きます。

前回記事(意外と読まれていない)、今回の記事ともにお手すきでしたらスターをいただけると筆者が泣いて喜びます。